実践 BCP策定マニュアル
事業継続計画の考え方と作り方
災害などから、いち早く事業を復旧させる
BCP[Business Continuity Plan(事業継続計画)]
付録CD-ROMを元に作成できます!BCP[Business Continuity Plan(事業継続計画)]
|
※在庫があれば上記サイトで
入手できます。 |
[著]昆 正和 [監] [価格]3,990 円(税込) [判型]A5判/256頁/CD-ROM 1枚付き [初版]2008/04/08 [ISBN]978-4-86167-228-6 |
■ 本書について
企業が大災害などの不測の事態に直面してもその被害を最小限に食い止め、すばやく復旧するための経営戦略がBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)です。BCPは欧米で発達した考え方ですが、日本では内閣府や経済産業省がガイドラインを、中小企業庁は運用指針を作成し、その普及に乗り出しています。日本の企業は大地震や地球温暖化、グローバル化によって加熱する国際競争や急激な経済変動など、多種多様な「進化した脅威」が原因でいつ事業が中断してもおかしくない状況にあるといっても過言ではありません。こうした状況に危機感を抱く大企業や中堅企業では積極的にBCPを導入し、すでにその運用を開始しているといわれていますが、残念ながらその取引先である多くの中小企業では、導入が遅れているのが現状です。
ビジネスは自給自足的に存立することはできず、多くの利害関係者とリンクすることでしか成り立ちません。大企業がいかに完全なBCPを策定しても、中小企業が被災して製品や部品を供給できなければ大企業の製造ラインもストップする可能性があります。こうした影響はお互いの取引関係だけでなく、あらゆる利害関係者に波及し、ひいては国際競争力の低下につながるでしょう。
また、グローバル化が進んだ今日では海外に多くの納入先や仕入先を持っている中小企業も少なくありません。こうした企業が大地震などで一斉に被災して事業を中断すれば、海外の企業は「日本は防災先進国だなんて自負しているわりに、ずいぶん危機管理に甘いじゃないか。日本の企業と取引をするのは考えものだ」と考えるのです。
上に述べたことは次の2点に要約できます。1つは「多くのステークホルダー(利害関係者)とのつながりを意識して初めて意味のある、リアリティのある対策が可能になる」ということ。もう1つは「災害対応力を持つことで被害を食い止めるだけでなく、この会社なら万一のときでも安心してつき合えるという、『信頼』を獲得することでもある」ということです。これら2点は企業の大小にかかわらず、あらゆる規模、あらゆる業種に当てはまります。本書が遅々としてBCP導入の進まない中小企業を対象としている理由はここにあるのです。
本書では、概説的な部分は極力省き、具体的な策定手順の説明に多くのページを割いています。BCPの策定を任されることになるであろう総務や企画、情報システム部の担当者の目線で書いていることも大きな特徴の1つです。各論では業務の復旧優先順位やボトルネックを多角的に導くための10個の視点を設け、Excelのワークシートでチャート化しているほか、サプライヤーおよび顧客のリスク対策の説明にも力を入れています。また、BCP本編やマニュアルの具体的なサンプルドキュメントを、巻末と付録CD-ROMに添付しました。いずれもWord形式のファイルで自由に書き込めるのでご活用ください。
昆 正和
■ 目次
- 第Ⅰ部 導入編
- 第1章 BCPとは何か
- 1 いま企業に求められていること
- 第1章 BCPとは何か
- (1)2つの選択
- (2)ステークホルダーとの関係
- (3)脅威への対応
- (4)リスク意識の回復
- (2)ステークホルダーとの関係
- 2 中小企業とBCP
- (1)“もしも”の問いかけ
- (2)サプライチェーンとは何か
- (3)加速する大企業のBCP導入
- (4)大企業と中小企業の温度差
- (5)取引先の選別化
- (6)BCPなくして中小企業は生き残れない
- (2)サプライチェーンとは何か
- 3 BCPの意義・目的
- (1)BCPとは何か
- (2)欧米から日本に導入
- (3)BCPの意義と目的
- (4)BCPと防災計画との違い
- (2)欧米から日本に導入
- 第2章 BCP導入の準備
- 1 BCPの導入スケジュール
- (1)BCPを通じて明らかにすること
- (2)7つのステップ
- (3)導入スケジュールの概要
- (2)7つのステップ
- 2 BCP策定メンバーの決定
- (1)BCP策定メンバーの役割
- (2)BCP策定担当者の適性
- (3)どの部署から選出するが
- (2)BCP策定担当者の適性
- 第Ⅱ部 実践編
- STEP1 BCPの方向づけ
- 1 BCP導入計画書の作成
- STEP1 BCPの方向づけ
- (1)BCP導入計画書の目的
- (2)BCP導入計画書の記載項目
- 2 計画書の提示と承認
- (1)BCP導入計画の発表
- (2)BCPに対する認識
- (3)予想される質問
- (2)BCPに対する認識
- STEP2 ビジネスへの影響を調べる
- 1 影響度調査の概要
- (1)はじめに
- (2)影響度調査の目的
- (3)調査の概要
- (4)アンケートについて
- (5)作業フロー
- (2)影響度調査の目的
- 2 アンケート調査用紙の作成
- (1)アンケート用紙の作成・配布・回収
- (2)シートAの記載内容
- (3)シートBの記載内容
- (2)シートAの記載内容
- 3 重要業務とボトルネックの特定
- (1)はじめに
- (2)重要業務の選択
- (3)重要リソースのリストアップ
- (4)ボトルネックの特定
- (2)重要業務の選択
- 4 業務中断の影響と目標復旧時間
- (1)はじめに
- (2)業務中断の影響を評価する
- (3)目標復旧時間の推定
- (4)アンケート用紙の回収
- <補足>「目標復旧時間」の意味
- (1)目標復旧時間の定義
- (2)目標復旧時間を決めるための判断材料
- (3)目標復旧時間を何に対して設定するのか
- (2)業務中断の影響を評価する
- 5 アンケートの集計
- (1)アンケートの集計・報告の目的
- (2)ボトルネックリストの作成
- (3)復旧優先順位ワークシートの作成
- (2)ボトルネックリストの作成
- 6 調査結果の提出と承認
- (1)影響度調査レポートの作成
- (2)レポートの記載項目
- (3)意見調整と承認
- (2)レポートの記載項目
- STEP3 リスクへの対応
- 1 リスク対策の概要
- (1)はじめに
- (2)リスク対策の目的
- (3)リスク対策の流れ
- (4)リスク対策の作業フロー
- (2)リスク対策の目的
- 2 被害の想定からボトルネック対策まで
- (1)必要な情報の収集
- (2)基本的な被害シナリオと災害の種類を決定
- (3)各部署へのリスク対策立案の要請
- (4)基本的な被害を防ぐための対策を立てる
- (5)リスク対策表の記入方法
- (6)小規模企業のリスク対策例
- (7)ボトルネックを解消するための代替手段の立案
- (8)2つの対策をまとめる
- (9)リスク対策の検討と承認
- (2)基本的な被害シナリオと災害の種類を決定
- 3 基本的な被害想定の導き方
- (1)リスク発見の切り口
- (2)基本的な7つの被害想定
- (3)基本的な被害想定の導き方
- (4)各リソースの先頭に「×」を付ける
- (5)「×」を付けたリソースの被害シナリオを書き出す−
- (2)基本的な7つの被害想定
- STEP4 BCPチームと行動計画
- 1 BCPチームの概要
- (1)はじめに
- (2)BCPチームの概要
- (3)チームメンバーの決定
- (2)BCPチームの概要
- 2 BCPの行動計画
- (1)初期対応からBCP発動まで
- (2)BCPの発動基準
- (3)BCPの発動から業務の回復まで
- (4)チーム間の連結
- (5)対策本部の行動計画
- (6)災害復旧チームの行動計画
- (7)サポートチームの行動計画
- (2)BCPの発動基準
- STEP5 BCPを文書にまとめる
- 1 BCP文書の概要
- BCP文書の成り立ち
- 2 BCP本編の書き方
- (1)BCP本編の目次構成
- (2)記載項目の詳細
- 3 マニュアル作成のポイント(1)
- (1)防災マニュアル
- (2)対策本部マニュアル
- (3)サポートマニュアル
- (2)対策本部マニュアル
- 4 マニュアル作成のポイント(2)
- (1)業務継続マニュアル
- (2)災害復旧マニュアル
- STEP6 BCPの検証
- BCPの効果をテストする
- (1)検証の必要性
- (2)全体テスト
- (3)個別テスト
- (4)シミュレーションテスト
- (5)最終版の完成
- (2)全体テスト
- STEP7 BCPの運用方法
- 1 BCPをいかに定着させるか
- (1)BCMの意義
- (2)BCMの効果
- (3)中小企業におけるBCMのあり方
- (4)BCMの実践
- (2)BCMの効果
- 2 対外向けBCPの作成
- (1)BCPの対外的意義
- (2)対外向けBCPの記載内容(案)
- 第Ⅲ部 発展編
- 第1章 影響度調査の詳細
- 1 客観的評価の必要性
- 第1章 影響度調査の詳細
- (1)規模が大きい会社の問題点
- (2)基幹業務≠優先的に復旧すべき業務
- 2 アンケートの質問項目の詳細
- はじめに
- Q1 財務的影響
- Q2 業務運営への影響
- Q3 業務中断の時間的影響
- Q4 月別の影響度
- Q5 インフラへの依存度
- Q6 最も重要なインプット
- Q7 インプットが途絶えた場合の影響
- Q8 最も重要なアウトプット
- Q9 業務中断によるアウトプットへの影響
- Q10 手動による業務遺戒最
- Q1 財務的影響
- 3 レポートのまとめと報告
- (1)影響度調査レポートの作成
- (2)レポートの記載項目
- 第2章 リスクの評価と対策の詳細
- 1 帰宅および出社困難対策
- (1)はじめに
- (2)帰宅・出社困難による影響
- (3)社員の出社可能性評価
- (4)帰宅支援マップの有効活用
- (2)帰宅・出社困難による影響
- 2 スタッフの確保とコミュニケーション対策
- <スタッフを確保するための3つの対策>
- (1)安全/衛生/ケア
- (2)コミュニケーション
- (3)業務の継続
- (1)安全/衛生/ケア
- 3 停電
- (1)停電のリスク
- (2)基本的な停電対策
- 4 情報システムのデータ復旧
- (1)BCPにおけるデータ復旧の要件
- (2)RTOとRPOの決定
- (3)RTOとRPOを満たす要件
- (2)RTOとRPOの決定
- 5 データと文書資産
- 情報資産の保護
- 6 サプライヤーと顧客
- (1)サプライヤーのリスク対策
- (2)顧客のリスク=自社のリスク
- (3)顧客のリスク対策
- (2)顧客のリスク=自社のリスク
- 7 建物と設備
- (1)最大のダメージを想定する
- (2)事業拠点・施設・備品の確保
- 付録
- (A)BCP導入計画書
- (B)影響度アンケート調査
- (C)影響度調査レポート(1)
- (D)事業継続計画書
- (E)防災マニュアル
- (F)対策本部マニュアル
- (G)サポートマニュアル
- (H)業務継続マニュアル
- (I)災害復旧マニュアル
- (J)当社事業継続方針
- (K)影響度調査レポート(2)
- (B)影響度アンケート調査