九天社の跡地です…
2001.8.29-2008.6.10


Ubuntuサーバ構築ガイド

 表紙

[Ubuntu Server Edtion 6.06/6.10対応]

インストールからネットワーク設定、
LAMP環境の構築、
LANのインターネット接続、
USBデバイスによる拡張まで!
すぐに使える実戦ガイド



※在庫があれば上記サイトで
 入手できます。

[著]一條博
[監]

[価格]2,310 円(税込)
[判型]A5判/240頁
[初版]2007/06/13 
[ISBN]978-4-86167-180-7

 本書について

 昔はWindowsのようなものもなく、すべてを自分で調べなければ何もできませんでした。そのために、何かをしたければその目的に応じて何をすればよいか、また必要なことは何か考える必要がありました。
 現在は、たくさんの道具や情報が入手できますが、それらを効果的に利用することができなくなっています。もちろん、私たちが使用できる道具は確かに複雑で込み入ったものになっています。しかし、利用できる「道具」とそれを使い「目的」を達成する方法を考えることができなくなっていることが、大きな原因なのではないでしょうか?
 その一例になりますが、Windowsは簡単に使うことができるとされています。しかし、表面的なアプリケーションが使えるだけで、簡単なはずのOSのインストールすらできず、ちょっとしたトラブルの解決もできなくなっています。その埋由は、「自分が使っている道具を理解していない」ことに尽きるのではないでしょうか?道具を適正に使用するには、まずその機能や仕組みをよく理解しておくことが必要なのです。 たとえば、私たちは自動車を簡単に操作することはできます。私たちが自動車を簡単に使うことができるのは、自動車の仕組みについて潜在的に教育を受けているからです(もちろん、運転技術は専門の機関にて習得します)。
 しかし、ネットワークについてはその下地を私たちは持っていません。そのような状態でいきなり「サーバ」を動作させたり、ネットワークを設計することには無理があります。自動車もそうですが、ネットワークはそれ以上に公共性が高く、誤りがあれば大きな影響を及ぼします。本来、ネットワークは自由に利用できるものです。遥か昔であれば、自由に使っていても、その開かれた環境でも誰かに迷惑をかけることはありませんでした(いろいろなことをわきまえた上で、ですが)。しかし、知識や経験の不足からいろいろ問題を生じているのが現状でしょう(ウイルスやワームの氾濫、さらにWinnyのような道具の乱用など)。
 そのような状況において、企業などの組織だけでなく、さまざまな目的でネットワークの応用が必須とされていますが、ネットワークを構築できる人材は不足しています。大きな費用を支払って外部に依頼する方法もありますが、それでは人材もノウハウも残りません。人材、つまり知識は大きな財産です(これ以上お話を広げると深みにはまりますので、閑話休題)。今回、このように人間を育ててくれると思われる素材としてUbuntu Linux serverを選択してみました。
 UbuntuはDebian Linuxを下敷きに開発されており、以下のような性格をうけついでいます。

(1)インストールでは必要最低限なソフトしか導入しない
(2)必要に応じてapt−getまたは同様な方法で、関連があるソフトウェアを一緒に導入する
(3)apt−getを使い、インストールだけでなく更新も行う
(4)あらかじめコンパイルされ、テストした状態で必要なファイルが導入できるだけでなく、適切なユーザ権限が与えられる

 この他、知識が不十分な管理者による運営に対しても安全性を碓保するために、以下のような配慮がされています。

(1)インストールでは一人のユーザだけが登録される。ユーザrootは用意されず、最初のユーザが管理者の権限を持つことができる

 デフォルトでプログラム開発の機能は持ちませんし、rootユーザが存在しないため、充分な経験や知識をもたない管理者が作業をしても最悪の事態に陥りにくいような準備がされています(つまりセキュリティの抜け穴ができにくいのです)。もちろんそれだけでなく、管理者の技量に応じ、ネットワークの構成を広げることもできます。
 まず小さくともネットワークを自ら構築し、その上でアプリケーションを使ってみる、つまりいろいろ経験し、ネットワークについての知識を増やしてみましょう。直接の目標はWindowsやMac、Linuxでも使える「ネットワーク環境の構築」です。

2007年5月 一條博

 目次

Part1 Ubuntuのインストール

1−1 Ubuntuとは
 デスクトップエディションとサーバエディション
  デスクトップエディション
  サーバエディション
  ●コラム:Ubuntuの開発
 入手可能な形態
  Desktop CD
  Server CD
  Alternate CD
1−2 Ubuntuのインストール
 インストールCDイメージのダウンロード
 インストール
1−3 Ubuntuのネットワーク設定
  エディタnano
 ネットワークインターフェースの設定 −/etc/network/interFaces−
  無線LAN接続でIPアドレスをDHCPで獲得する
  有線LAN接続でIPアドレスをDHCPで獲得する
  固定のIPアドレスを割り当てる
  2つめのネットワークインターフェースのIPアドレスの設定
  ●コラム:lPアドレスの基礎
 IPアドレスとホスト名の関係付け −/etc/hosts−
 使用するネームサービスの摺定 −/etc/resolv.conf−
 ホスト名の指定 −/etc/hostname−
 各種情報の切り替えの指定 −/etc/nsswitch.conf−

Part2 アプリケーション環境

2−1 リモートログイン
 root権限でのコマンドの実行
 リモートログイン
2−2 LAMP環境
 Apache
  WebDAVによるコンテンツの保守
  ●コラム Apacheの設定ファイル
 PHP
 MySQL
  データベースの作成
  データベースへの接続
  PHPから接続して利用する
  データベースの操作
 XOOPS
  XOOPSのインストール
  ●コラム XOOPSのモジュールの組み込み例
  サーバのアドレス変更の対処方法
2−3 ファイル共有

Part3 ネットウーク接続

3−1 ネットワークの基礎
 ゲートウェイとルータ
  ゲートウェイ
  ルータ
  データリンク層と物理層
3−2 ネットワークの管理
 DHCPサーバ
 DNSサーバ
  ●コラム namedの自動起動
  LANからのアクセスのみに制限する
  インターネット接続とLANへのネームサービスの併用

Part4 ファイアウォール

4−1 ファイアウォールとは
 ルーティング
4−2 ゲートウェイの構築
 デュアルホームにおけるゲートウェイ
  ●コラム TCPとUDP
4−3 プロキシサーバの構築
 Squidの導入と設置
 プロキシサーバの運営例
  チューニング、キャッシュディスク、メモリの設定について

Part5 管理機能

5−1 サーバ監視
 Analog
 Snort
 ClamAV
  ●コラム cronの設定方法
5−2サーバ管理.
 Webmin

Part6 Ubuntuによるシステム構築

6−1 LANにおけるサーバの利用
 アプリケーション環境
 ネットワーク管理
  DHCPサーバ
  DNSサーバ
 シンクライアント
  シンクライアントとは
  VNCによるシンクライアントの実装
6−2 LANのインターネット接続
 グローバルアドレスによるインターネット接続
 非固定アドレスによるインターネット接続
 ファイアウォール
6−3 インターネットからのサーバアクセス
 サーバをインターネットに公開する
  DDNSの利用
 ファイアウォール
 サーバ機能
  ファイル共有
  HTTPサーバ
  メールサーバ −Sendmail−
6−4 USBによるサーバ機能の強化
 ハードディスクをUSBで接続する
 USB接続のメモリ
 USB接続のネットワークインターフェース
 USBサウンドアダプタ
 USB接続のCD−ROMドライブ

Part7 ソフトウエアのメンテナンス

7−1 apt
 aptのためのプロキシ設定
 /etc/apt/sources.list
 aptコマンド
  apt−get
  apt−cache
 パッケージのアップデート
7−2 OSのバージョンアップ
  ●コラム 7.04(Feisty Fawn)へのバージョンアップ

  おわりに
  付録:設定ファイル
  索引