九天社の跡地です…
2001.8.29-2008.6.10


65歳雇用延長時代の人事担当者のための年金ガイド

 表紙

人事担当者必携!!
これからの人事部門は
年金の知識なしでは
済まされない!

会社にとって必要な
年金の知識を1冊に集約


※在庫があれば上記サイトで
 入手できます。

[著]佐藤 敦
[監]

[価格]2,730 円(税込)
[判型]A5判/244頁
[初版]2007/02/11 
[ISBN]978-4-86167-154-8

 本書について

〜 なぜ今、人事担当者に年金知識が求められるのか 〜

 なぜ今、人事担当者に年金知識が求められるのでしょうか?
 これまでは人事担当者が年金知識を有する必要性は、ほとんどありませんでした。その理由は、社員が年金を受給するのは、会社を定年退社した後だったからです。つまり、社員は、定年までは会社から貸金を貰い、定年後は国から年金を貰うという区別が成立していたのです。
 ところが、平成18年4月1日から65歳までの雇用延長が義務化されたことにより、この状況は一変しました。今後は、年金を受給しながら勤務する社員が在籍するようになり、これらの社員は右肩上がりで増え続けます。そのため人事担当者は、賃金制皮の知識だけでなく、年金制度の知識も必要になってくるのです。一例をあげれば、熟年離婚を妻から切り出された社員の一番の相談者は会社となるでしょうが、年金の雛婚分割について会社がまったく把握していないというのは過当ではないでしょう。

 また、年金知識は高齢社員のみならず、若年社員にも生かせます。例えば、育児休業を取得した際の実務対応として、社会保険料の免除申請だけではなく、「育児休業終了時の標準報酬の改定」や「標準報酬月額の特例」を知っているでしょうか?
 前者は保険料負担を減らし、後者は将来の年金租を減らさないメリットがあります。他にも、保険料未納の大学生やニートの子を持つ社員に対して「学生納付特例制度」・「若年者納付猶予制度」を活用することで、万が一のケガ・病気に対して、障害給付が1円も貰えないような墳悪の状況を防ぐことをアドバイスできます。

 しかし、人事担当者が年金知識を有するべき目的は、単なる相談業務だけではありません。例えば、右ページの表を見て下さい。これは、今年60歳を迎えた社員Yさんの雇用延長後の貸金として候補に上がった2パターン(A:310,000円、B:240,000円)です。
 本人にいずれか好きな方を選ばせたら、Yさんはどちらを選ぶでしょうか?

 この場合、間違いなくAを選ぶでしょう。なぜなら、Aの方がBよりも月額70,000円も高いからです。

 AB差額
賃金310,000円240,000円Aの方が70,000円高い

 しかし、Yさんが本当に選ぶべきはBなのです。下の表は、前記の表にYさんの手取(貸金+年金)を加えたものです。

 AB差額
賃金310,000円240,000円Aの方が70,000円高い
手取り289,015円294,614円Bの方が5,599円高い

 貸金はAの方が70,000円も高い設定ですが、逆に手取はBの方が月街5,599円高いのです。そしてBの方が、貸金負担は年間840,000円(70,000×12)も少なくてすみます。つまり、Bは社員の手取は多く、なおかつ会社の人件難は少な く抑えられる賃金設定なのです。
 なぜ貸金の少ないBの方が、手取が多いのでしょうか?
 このカラクリは本文にて詳しく解説しますが、ヒントは在職老齢年金と高年齢雇用継続基本給付金の有効活用です。

 本書は、年金を受給する社員を雇用する会社側に向けた内容で構成されています。そのため一般的な年金の本ではおおよそ掲載されていないような内容もふんだんに盛り込んでいます。
 現在、高齢社員が在籍している場合はもちろん、在籍していない場合も来るべき日に備えて、本書の内容をお役立て頂ければ幸いです。

平成19年1月
佐藤 敦

 目次

序章 公的年金の概要

0−1 公的年金のしくみ
0−2 老齢給付
0−3 障害給付
0−4 遺族給付
0−5 併給の調整5
0−6 被保険者
0−7 保険料の金額と納付
0−8 育児休業期間中の保険料
0−9 在職老齢年金
0−10 年金の繰り上げ・繰り下げ
0−11 年金の離婚分割

第1章 厚生年金に加入する事業

[1]厚生年金の強制加入事業

[2]厚生年金の任意加入事業

第2章 厚生年金・国民年金に加入する社員

[1]厚生年金に加入する社員

 1−1 当然被保険者
 1−2 任意単独被保険者
 1−3 高齢任意加入被保険者
 1−4 被保険者資格を取得・喪失する時期

[2]国民年金に加入する社員

 2−1 強制被保険者
 2−2 任意加入被保険者
 2−3 任意加入被保険者の特例
 2−4 被保険者資格を取得・喪失する時期
 2−5 種別変更

第3章 厚生年金・国民年金の保険料

[1]厚生年金の保険料

 1−1 標準報酬月額
 1−2 標準報酬月額の決定・改定の方法
 1−3 資格取得時決定
 1−4 定時決定
 1−5 随時改定
 1−6 育児休業等を終了した際の改定
 1−7 報酬月額算定の特例

[2]厚生年金保険料の徴収・納付

 2−1 保険料を社員から徴収する
 2−2 育児休業期間中の保険料免除の特例
 2−3 保険料を納付する

[3]国民年金の保険料

 3−1 国民年金保険料
 3−2 保険料の免除制度
 3−3 学生や若年者を対象にした納付特例制度
 3−4 免除期間分を追納する

第4章 老齢基礎年金

[1]老齢基礎年金の支給要件

 1−1 老齢給付のしくみ
 1−2 支給要件の原則
 1−3 支給要件の特例
 1−4 受給資格期間の短縮特例

[2]老齢基礎年金の年金額

 2−1 老齢基礎年金の満額は792,100円(平成18年度額)
 2−2 老齢基礎年金の計算
 2−3 付加年金

第5章 老齢厚生年金

[1]60歳代前半の老齢厚生年金

 1−1 60歳代前半の老齢厚生年金の概要
 1−2 60歳代前半の老齢厚生年金の支給要件
 1−3 支給開始年齢の引き上げ
 1−4 60歳代前半の老齢厚生年金の計算

[2]65歳以降の老齢厚生年金

 2−1 65歳以降の老齢厚生年金の構成
 2−2 65歳以降の老齢厚生年金の支給要件
 2−3 老齢厚生年金の計算
 2−4 加給年金
 2−5 振替加算

第6章 障害給付

[1]国民年金の障害給付

 1−1 障害給付の構成
 1−2 障害基礎年金の支給要件
 1−3 事後重症による障害基礎年金
 1−4 基準障害による障害基礎年金(初めて2級)
 1−5 20歳前の傷病に基づく障害基礎年金7
 1−6 2級以上の障害を2つ負った場合の受給
 1−7 障害基礎年金の支給額
 1−8 障害の程度が変わった場合の年金額の改定
 1−9 障害基礎年金の支給停止
 1−10 障害基礎年金の失権
 1−11 障害基礎年金と老齢厚生年金・遺族厚生年金の併給

[2]厚生年金の障害給付

 2−1 障害厚生年金の構成
 2−2 障害厚生年金の支給要件
 2−3 事後重症による障害厚生年金
 2−4 基準障害による障害厚生年金(初めて2級)
 2−5 障害厚生年金の支給額
 2−6 等級の改定
 2−7 障害厚生年金の支給停止
 2−8 障害厚生年金の失権
 2−9 障害手当金

第7章 遺族給付

[1]国民年金の遺族給付

 1−1 遺族給付の構成
 1−2 遺族基礎年金の支給要件
 1−3 遺族基礎年金の支給額
 1−4 遺族基礎年金の支給停止
 1−5 遺族基礎年金の失権
 1−6 寡婦年金
 1−7 死亡一時金

[2]厚生年金の遺族給付

 2−1 遺族厚生年金の支給要件6
 2−2 遺族の範囲と年齢要件
 2−3 遺族厚生年金の支給額
 2−4 行方不明者への対応
 2−5 中高齢の寡婦加算
 2−6 65歳以降に支給される経過的寡婦加算
 2−7 遺族厚生年金の支給停止
 2−8 遺族厚生年金の失権
 2−9 65歳以降の併給調整

第8章 高齢者雇用における最適賃金設計

[1]65歳雇用延長と人件費対策

 1−1 高年齢者雇用安定法改正概要
 1−2 雇用延長の課題は人件費の増大

[2]在職老齢年金

 2−1 在職老齢年金のしくみ
 2−2 60歳代前半の在職老齢年金の計算
 2−3 60歳代後半の在職老齢年金の計算

[3]高年齢雇用継続基本給付金

 3−1 高年齢雇用継続基本給付金のしくみ
 3−2 支給要件
 3−3 高年齢雇用継続基本給付金の計算方法

[4]在職老齢年金と高年齢雇用継続基本給付金の併給調整

 4−1 在職老齢年金と高年齢雇用継続基本給付金の併給調整とは
 4−2 併給調整の計算方法
 4−3 在職老齢年金と高年齢雇用雛続基本給付金の併給計算例

[5]60歳以降の最適賃金設計

 5−1 最適貸金設計の概要
 5−2 最適貸金設計 〜シミュレーション編〜 
 5−3 最適賃金設計 〜分析編〜 
 5−4 最適貸金設計 〜5年間の累計シミュレーション編〜

第9章 年金の練り上げ・繰り下げ受給

[1]老齢基礎年金の繰り上げ

 1−1 繰り上げの概要
 1−2 繰り上げで受給できる年金の内容
 1−3 繰り上げによる減額と調整の方法
 1−4 繰り上げの計算例
 1−5 練り上げのデメリット

[2]老齢基礎年金の繰り下げ

[3]老齢厚生年金の繰り下げ(平成19年4月実施)

第10章 離婚時の年金分割

[1]平成19年4月実施の離婚時の年金分割

 1−1 2種類の離婚分割
 1−2 平成19年4月実施の離婚時の年金分割の要件
 1−3 標準報酬の改定
 1−4 離婚時のみなし被保険者期間
 1−5 分割後の年金が支給される時期

[2]平成20年4月実施の第3号の離婚分割

 2−1 第3号の離婚分割の要件
 2−2 被扶養配偶者のみなし被保険者期間
 2−3 離婚分割は得か?