なぜ、金持ち会社は節税しないのか?
お金が貯まる会社を作る【真】資金論
お金が貯まる会社を作る【真】資金論
「温泉資金会計理論」で
会計嫌いでも、金持ち会社の
仕組みがよくわかる!
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[著]近藤 学 [監] [価格]1,575 円(税込) [判型]四六判/216頁 [初版]2007/01/24 [ISBN]4-86167-145-0 |
■ 本書について
儲かる仕組みをつくれない経営者はサラリーマンになる方が幸せ私の両親は代々漬物の製造と販売を行う小さな有限会社を経営していました。父は懸命に漬物を漬け、母は毎晩遅くまで漬物の袋詰めをして、私と兄を中学から大学まで私学に通わせてくれました。高度成長の時代は規格大量生産の時代でしたから、とにかくひたすら働けばそれなりの収入を得ることができたのです。
しかし、経済環境がすっかり変化し、商品やサービスに高い付加価値が要求されるようになった現在では、ただやみくもに頑張って働いても2人の子供を中学から私学に通わせるだけの収入を得ることができない時代になりました。日本人は相対的に豊かさを失い、不幸になってしまったように思います。
ダニエル・ピンクという人が書いた『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代』 (三笠書房刊)という本の中では、今の仕事をこのまま続けても良いかどうかのチェックポイントとして次の3つがあげられています。
●他の国ならもっと安くやれるだろうか
●コンピュータなら、これをもっと早くやれるだろうか
●自分が提供しているものは、この豊かな時代の中でも需要があるだろうか
このことは、どの業界にも当てはまることだと思います。これまでのように業界全体としての儲かるビジネスモデルがあって、各社がそのパイを仲良く分け合うという図式は成り立たなくなってきました。資本力のある大手や能力の高いところに利益が集中し、力の弱い企業や差別化ができない事業は淘汰されていきます。これからの中小企業の経営者は、この3つのチェックポイントをクリアして、儲ける仕組みを作れないと生き残ることができないのです。
「儲かる仕組み」を考えることが好きではない人は、経営者にならずに社員として給料をもらって仕事をした方が、よほど幸せな人生を過ごせるはずです。
3つのチェックポイントをクリアし、事業の差別化ができたとしても、中小企業にはさらにクリアすべきいくつもの難関があります。
大企業と中小企業は違うルールのスポーツ
営利企業は、本来利益を追求する組織です。上場企業の中には1円でも多く利益をあげようと犯罪者になるリスクを犯してまで粉飾決算を行うところもあります。上場企業の経営者は「会社の持ち主」である株主を最も恐れるからです。
一方、中小企業の場合には決算期が近づくと、社長から「大変です。このままでは今期はすごい利益が出てしまいます。何とかしてください」と、利益を出すことが困ることのような口調の電話が掛かってきたりします。
このように、大企業と中小企業は同じように「株式会社」と名乗っていても、根本的に違ったルールで経営されています。大企業と中小企業は、サッカーとそのピッチを小さくしたフットサルの違いではなく、発祥は同じでも全く違ったスポーツに進化したサッカーとラグビーの違いくらい大きな開きがあります。
しかし、巷で売られている財務に関する本の多くはアメリカのMBA流のファイナンス理論をベースにした、大企業を対象とした内容のものです。中小企業向けのキャッシュフロー経営の本にしても、それらをアレンジしたものがほとんどです。そもそも経営のルールが違う中小企業には、大企業用のものをアレンジした財務理論は通用しません。
本書では、一般的な財務指標をほとんど使わず、筆者独自の「温泉資金会計理論」によって会社の借入金、税金、資金繰りの本質をわかりやすく解説したつもりです。
以前ある顧問先の社長からこんな質問を受けました。
「会社の赤字の金額と借入金の残高がなぜこんなに遠うんだ?」
その会社にはかなり大きな繰越欠損金がありましたが、それ以上に大きな借入金がありました。社長の頭の中には「借入金で赤字を埋めている」という意識があったのです。これを貸借対照表で説明しようとしましたが、なかなか理解してもらえません。キャッシュフロー計算書でもその説明はできません。そういう苦い思い出があったのですが、本書で使っている温泉資金貸借対照表を用いれば一目瞭然で借入金の使われ方や利益の行方を知ることができます。
中小企業の経営者や起業を目指している人には、苦手な貸借対照表の持つ情報の多さに気づいてもらって、資金繰りのモヤモヤが和らぐはずです。
また、中小企業の経理担当者には、会計を経営に役立てるためのヒントにして頂けると思います。簿記や会計学の勉強をしている方には、損益計算書とキャッシュフローとの違いを理解するのに役立つはずです。
そして私と同業である会計のプロの方にも是非読んで頂きたいと思います。資金会計理論の資金別貸借対照表の考え方をベースにしていますが、独自の考え方により大きくアレンジし、より中小企業の資金繰りの実態に合わせたものとしています。温泉資金会計理論と、くだけた名称を付けていますがプロの方が顧問先企業の指導に十分役立てて頂ける内容になっていると思います。
平成18年11月
著者
■ 目次
- 第1章
温泉資金会計理論で解明する
「お金が貯まる」仕組み - 「プチ無借金経営」を目指そう!!
- 「温泉資金会計理論」とは?
- 金持ち会社と貧乏会社の財務体質はどこが異なる?
- 温泉資金会計理論で見るキャッシュフロー
- 「温泉資金会計理論」とは?
- 第2章
めざせ/プチ無借金経営
〜借入金との美しいつきあい方 - 借入金の種類を4タイプに分類してみる
- 設備資金の借入金とのつきあい方
- 運転資金の借入金とのつきあい方
- 余剰資金となる借入金の是非 晴れた日に傘を借りる
- 赤字補填のための借入金とのつきあい方
- 財務体質タイプ別の資金繰り対処法
- 対銀行に対する対策〜格付けへの対応
- 「経営革新計画の承認」で、資金調達を有利にする
- 損益資金を生み出すためには
- 借金の奴隷になるな!
- 設備資金の借入金とのつきあい方
- 第3章
なぜ、金持ち会社は節税しないのか?
〜節税の常識のウソ - 「利益の半分は税金」は本当か?
- 中小企業経営者は、なぜ節税が好きなのか?
- 日本には、本来の意味での節税対策は存在しない
- 節税にも善し悪しがある
- タイプ1:お金を使わず永遠に税金が免除されるタイプの節税
- タイプ2:お金を使わず税金の支払が将来に繰り延べられるタイプの節税
- タイプ3:お金を使って税金の支払が永久に免除されるタイプの節税
- タイプ4:お金を使って税金を将来に繰り延べるタイプの節税
- 設備投資は節税になるのか?
- 税制のギャップと欠陥を利用した節税
- 税務調査への対応
- 中小企業経営者は、なぜ節税が好きなのか?
- 第4章
中小零細企業・起業家のための
経営リスクのヘッジ - 中小企業は倒産の危機と隣り合わせ
- 借入金は公的なものから返済していく
- 持たざる経営のすすめ
- 後継者を連帯保証人・株主・取締役にしてはならない
- 借入金は公的なものから返済していく